非破壊検査って何?

非破壊検査とは“物を壊すことなく”その欠陥や劣化の状況を調べ出す検査技術のことをいいます。
原子力発電所からビル、鉄道、橋、地中埋設物にいたる社会資本すべてが対象です。超音波や放射線、レーダーなど最新の装置と技術を駆使し、予防保全、有効活用へ役立てられます。
私たち人間にはお医者さまが必要なように、人間以外のあらゆる社会資本にも、非破壊検査株式会社という、メスを使うことなく安全を検査する、「信頼のおける主治医」が必要なのです。

会社が大切にしているもの

それは“人間性豊かな技術集団”です。発電所や道路、超高層ビル、航空機など現代社会では、技術の高度化や社会資本の整備には限界がありません。そこでは、極限の技術を追求するあまり、絶えず「一触即発の危険と同居している」といえます。しかし、高度化する技術が先行しすぎて、人間との間に隔絶が生じては困ります。私たちは、人と技術が一体化された安全な技術を目指しながら「安全の防人」として、社会貢献のできる企業づくりを進めています。
会社のおいたち
弊社は、山口(現社主)が都立工業奨励館(現工業技術センター)の片隅で、故大阪大学名誉教授仙田富男氏に会ったことに始まります。日本の高度技術社会を予測し「必ず安全を守る非破壊検査が重要になる」という確信から昭和32年会社設立となりました。創業の地に大阪を選び、現在では全国に営業所、更に有力企業との合弁・関連会社づくりを行なってきました。逞しい創造性を養い、人間性豊かな企業家族集団づくりをモットーに「安全の防人」を目指しています。

非破壊検査の技術はこんな使われ方

まりの音色の秘密

NHK「ちょっといい旅」“お殿様のまりはどんなまり”より

和歌山城の石碑に刻まれている西条八十の童謡「まりと殿様」の中に出てくる手まりのルーツをたどって、イラストレーターの成瀬国晴さんが旅をします。
江戸時代、将軍家にお姫さまが生まれると手まりを神社に奉納したそうです。その風習が庶民にも広がり、女の子が生まれると幸せを願って手まりを作るようになりました。その手まりを手にとって振ってみると、あらっ!?なにか、カランコロンと可愛い音がします。いったい何が入っているのでしょうか。
さあ、ここからが非破壊検査の出番です。大切な手まりを壊さずに放射線で中を調べてみました。中には、石が入った小さな貝が数個あり、それが可憐な音を出していたのです。海の地方らしく工夫された手まりが解明されました。


逆転ゆで卵を作る

NTV「TVムック・謎学の旅」
“ついに完成!アッと驚く逆転ゆで卵”より


江戸時代の書物「万宝料理秘密箱」(天明5年)に出てくる「卵百珍」には「逆転ゆで卵」というものが書かれています。中に白身があってその周りを黄身が覆っている何とも不思議なゆで卵です。それを再現してみようというお話。当時の卵は「農業全書」(元禄10年)で調べると、産まれてから1〜2日たった有精卵でした。これに約3cmの針を刺して黄身と自身が混ざるようにします。非破壊検査では放射線を使って卵の中を映し、その時の卵の中の状態を見ました。無精卵では針を刺しても混ざり合わないことがわかり、逆転卵は有精卵しかできないことが判明しました。ここまでわかれば後は簡単、書物に忠実に料理し、見事に逆転ゆで卵が完成しました。

超音波探傷試験の巻

非破壊検査では、たくさんの検査方法を駆使して検査をしますが、今回はその中から超音波の検査をご紹介しましょう。
「音」は人間の知覚の中でも有力なもののひとつで、音響検査として古くからいろいろな方面で応用されてきました。丸いままでスイカをポン、ポンと叩いてみて成熟度を調べてみたりするのがその一例です。一方、「超音波探傷」といわれるのは、耳にも聞こえない高い周波数(20KHz以上、実用的には1〜1OMHz)の超音波を使用するもので、主にパルス反射式により材料内部の傷の検出や位置、大きさが検出されたり、板やコンクリートの厚さまでも測定することができます。例えば、建設中のビルで鉄骨の溶接部の中に空洞や傷がなく、安全に建設できるかどうかを確認したりします。また、デジタル探傷器とパソコンとの統合によって、高速波形収集、演算、解析、画像処理などの高次処理が瞬時にできます。これらの応用先としては、建設、造船、圧力容器、レール、コンクリート、高分子材料、ゴム材料、ファインセラミックスなどがあります。超音波探傷は、非破壊検査の代表的な検査方法といえます。

おもしろエピソード

大阪城の柱のパズル

大阪城の正面入り口にあたる大手門の屋根を支える南控えの継ぎ方は、長い間「大阪城のナゾ」とされていました。
それが、非破壊検査の放射線の検査で60年ぶりに解明されました。
大手門は1628年ごろに建設されたといわれています。幕末に解体修理された後、大正時代に南控え柱の根元の補強のため、地上約1mの所で柱継ぎをしました。常識的に考えると上下、水平の方向からは柱は継げるわけがなく、不思議がられていました。ところが、柱の継ぎ目は下の柱を約30度の角度で斜め上に差し込む独特な方法が使われていることがわかったのです。それも、パズルのような凹凸を付け、ずれたり外れたりすることのないような工夫がされていました。大工さんの知恵ってスゴイですね。